2013年5月14日火曜日

母の日に宝塚を観に行ったら予想外に良かった

母の日くらいは母親に楽しんでもらいたいなと思い、ちょっと奮発して演劇の線で検討して、
最終的に宝塚を観に行くことにした。正直観たことのない私にとってはかなり敷居の高い選択
だった。もうなんか、筋金入りの女性ファンしかいないイメージがあったし、女性が男装して演劇
をしているとか、好き嫌いがかなり分かれるんじゃないかなと思っていたので、母親が好きか
どうかもわからないし、でもこのタイミング逃したら私も一生観に行くこともないんじゃないかなと
思って、あえて他の演劇じゃなくて、敷居の高いイメージの宝塚を選択した。

ところが!ところが!行ってみたらこれがすごかった!!母は実は宝塚好きみたいで、何度か
祖母や父と行ったことがあるみたいだった。そして私は・・本当に行ってよかった!今まで行った
ショーの中で、文句なしに一番ワクワクしたし、こんな世界があるなんて知らなかった!

ということで、母の日に宝塚を観に行ったときのことを書こうかと。

私が観に行ったのは「モンテ・クリスト伯」と「Amour de 99!!-99年の愛-」の2本立ての作品。
「モンテ・クリスト伯」は友人にハメられて牢獄に入れられた船長のエドモン・ダンテスが、脱獄を
して自分を裏切ったかつての友人に復讐をする話でこちらはミュージカル。
「Amour de 99!!-99年の愛-」は宝塚のかつての5人の大演出家への愛を込めて、彼らの演出
した名シーンを再現するという、歌とダンスのショー。

はじめてのことで終演時間がサイトに書かれていないのでよくわからなかったのだが、私のときは
11:00「モンテ・クリスト伯」
12:35休憩
13:05「Amour de 99!!-99年の愛-」
14:00終劇
ということで、
合計3時間の前半のミュージカルが約1時間半、後半のショーが約1時間という構成。
基本的に3時間らしいので、他の劇に関しても似たような構成だと思われる。

東京の劇場は赤絨毯にシャンデリア、自動演奏するピアノなどがあって、高級感のある感じ。
劇場の椅子も赤い椅子で雰囲気がとてもよかった。会場は、女性はたしかに多かったのだけど、
男性もたぶん3分の1から4分の1はいたと思う。家族連れもいたし、最初に私がイメージしていた
ガチガチの筋金入りのファンばかりで初心者は入りにくい、みたいな怖さは特になかった。

はじめてなら「ベルばら」とかが王道でいいのかなと思いつつ、日程の都合で「モンテ・クリスト伯」
にしたのだが、観た今となっては「モンテ・クリスト伯」は全力でおすすめしたい作品だ。
この劇の良さを伝えきる表現力を私は持ちあわせていないのだが、一言でいうとすごく劇に引き
こまれた。TOKYO MXテレビなどで宝塚の特集番組などをときどき観たことはあるのだが、テレビ
だとなんの興味も持てなかったのに、劇場で生の演劇を見ていると、演奏や歌やダンス、劇に
一気に引き込まれて、生だとこんなに違うんだなと思った。

娘役のドレスもすごくふわっとした感じのいい素材で、それがダンスとともにフワフワする様子は
見ていてとても心地良かったし、舞台装置がスムーズに切り替わっていく様はただただ感嘆する
ばかり。

ストーリーそのものもとても良い。主人公のエドモン・ダンテスは脱獄した後、牢屋にいたファリア
司祭に、彼の財宝のありかを教えてもらい、その財宝でモンテ・クリスト伯になったあと、彼を
嵌めたかつての友人へ復讐を開始するのだけど、最終的にかつての婚約者に復讐をするときに
起きる大どんでん返しは必見!ストーリー自体もとても面白いと思う。

30分の休憩の後、今度は歌とダンスのショー「Amour de 99!!-99年の愛-」を見る。
正直これは期待していなかった。1時間では大したこと出来ないだろう、まぁレコードで言うB面
だろうくらいにしか思っていなかった。これが、まったくもって裏切られた。

のっけから光り輝く階段を白い衣装を来た男役と娘役の人たちが降りてきて、歌とダンスをする
大迫力のショー。前半のミュージカルとはまた違う迫力にすっかり引きこまれてしまった。
あまりに前のめりで観てしまって、会場のスタッフに母親ともども注意を受けてしまった(笑)

面白かったのは、誰がトップスターなのか、全然知識がなくても衣装を見るとひと目でわかって
しまう点。だってトップスターの衣装、クジャクみたいなんだもの(笑)
男役と娘役にそれぞれトップが一人づついるようで、彼女らの衣装の後ろにはやたらでかい羽?
のようなものがついている。

あと、階段を降りるときに男役と娘役で降り方が違うのも面白かった。男役はスタスタと男らしく
綺麗に降りるのに対して、娘役はサササササッと滑るように降りてくる。
階段から降りてきて、ダンスをして終わって下がるその瞬間、どこから湧いてきたのか、次の人
が階段の上にいて、また降りてきて、ダンスをして終わったと思ったら、また階段の上に人が
湧いているところは手品のようですごい演出だった。


ということで、感想をまとめてみたら、もうなんか、すごいとか、小学生並みの表現にしかできない
のだが・・なんだろう・・大半の人はすごく楽しめるんじゃないかなと思う。見る前はもっと好き嫌い
が分かれるんじゃないかと思ったけど、そんなことはないと思う。実は数年前に父親も母親と一緒
にはじめて宝塚を見たらしいのだが、そのとき父も絶賛していたらしい。
熱烈なファンもできるよな。ここまですごければ。

ということで、母の日に演劇に連れて行くつもりの人がいれば、宝塚は全力でおすすめします!
劇場は兵庫の宝塚と東京の有楽町の2箇所。ただ、他の劇場でも宝塚のスターたちが公演する
こともあるみたい。
チケットぴあ「宝塚歌劇団」