カタログ通販業界に詳しくない私からすると、千趣会(ベルメゾン)もニッセンもベルーナも
みんな同じに見えてしまう。。主に女性向けということくらいしか知らない。
ということで3社の違いがなんなのかちょっと調べてみた。
▼基本情報
設立 | 資本金 | 売上 | 営業利益 | 社員数 | |
千趣会 | 1955年 | 203億 | 1400億 | 30億 | 1600名 |
ニッセン | 1970年 | 112億 | 1400億 | 30億 | 1500名 |
ベルーナ | 1968年 | 106億 | 1000億 | 70億 | 1000名 |
千趣会とニッセンは同じくらいの規模、ベルーナはその2社よりちょっと規模は小さいが
直近2011年度の決算で言えば利益は上位2社よりも出ている感じ。
▼千趣会(ベルメゾン)
こけし人形の定期購入事業(生協の毎月届くタイプの販売形式、頒布会というらしい)
から始まり、その後料理雑誌を発刊したのが始まり。
ネット・カタログ通販がメインだが、ネットの売上が特に多く、大手3社の中では一番
ネット移行が進んでいそう。総合通販はファッションとインテリアがメイン。
他、創業当時からある頒布会事業もそこそこの規模でやっているようだ。
メインターゲットは完全に女性で、年代に関してはざっと探した限り記載はなかったが、
こけしの頒布会から始まっている経緯を考えても、多分30代から40代の主婦が
メインの客層ではないかと思う。
今後の展望はネット通販のさらなる強化ということで、モバコレっていうセシルマクビー
とかを売っている若い女性向けのサイトも買収していたし、若い層の獲得に努めて
いきそうな感じ。
▼ニッセン
カタログによる呉服の販売からスタートした会社。
千趣会同様、ネット・カタログ通販がメイン。ただ、直近やっとネットの売上がカタログ通販
を超えたばかりという状況なので千趣会よりネット化が遅れていそう。
ここは他の2社と比べても総合通販の割合が多く、直近この事業の原価率の悪化に
伸び悩んでいるようだ。新卒採用も他の2社と違ってやめているし。
ここもジャンルはファッション、インテリアがメイン。
メインターゲットは30代から40代の女性。
今後の展望はネット通販へのシフトと若年層ユーザーの強化ということで、千趣会と
同じ方向に進んでいるようだ。
▼ベルーナ
印鑑の訪問販売から始まり、その後衣料品の通信販売を開始した会社。
ここは他の2社と異なり、まだ圧倒的にカタログ通販の割合が多い。ただネット通販も
伸びてきてはいるようだ。
ここは総合通販で培った顧客データベースをうまく活用して、ワインや化粧品などの
専門通販に客を流したり、他の企業にソリューションを提供したりするという方針を
取っているようで、総合通販が各社厳しい中、それらの事業で利益を出している。
ここはメインターゲットが、なんと60代前後の女性というのが他の2社と大きく違うところ。
どおりでカタログ通販メインなわけだ。
今後の展望は既存の顧客データベースを活用した事業の拡大とECの拡大とのこと。
ちなみに冒頭に載せた画像はベルーナ決算資料の各社のポジショニングマップだ。
これによるとN社(ニッセンと推測)のメイン層が20代から30代と書いてあるが、
ニッセンの決算発表の年齢分布によるとメインは30代から40代となっているので
ここは違うのかなと思う。むしろネット化が進んでいる分、千趣会のほうが早く20代の
層を獲得すると思われる。
と、とりあえず決算資料からわかるのはこのくらいだが、内部の体制的にどこが仕入れが
強くてとかそのへんはよくわからない。あとカタログも比較しながら読んだことがないから
ラインナップの違いとかもよくわからない。ベルーナのラインナップが年齢層上目なことは
予想できるが。