2013年1月3日木曜日

恵方巻き(丸かぶり寿司)は何故流行ったのか?


今年も正月が終わるか終わらないかのこのタイミングでセブンイレブンが大々的に
恵方巻きの宣伝をしていた。

確か子供の頃は恵方巻きなんて流行っていなかったし、全然知名度もなかったと
思うんですよね。

名前は聞いたことがあるけれど、なんなのかイマイチわかっていなかったので
調べてみることにした。


情報がまとまっていると思ったのは下記のサイト。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%B5%E6%96%B9%E5%B7%BB
http://allabout.co.jp/gm/gc/220582/

これらによると、恵方巻き(丸かぶり寿司)は節分に食べると縁起がよいとされる太巻きとのこと。
まぁここまではわかる。

大阪中心の風習で、発祥に関しては諸説あるようだ。江戸時代に大阪の花街で始まったとか
船場で商売繁盛の祈願をする風習として始まったとか。いずれにしても大阪発祥みたい。

その後大正になって大阪鮓商組合という大阪ずし(京樽みたいなタイプの寿司)の組合が
この風習をチラシで紹介して販促をし、風習が一旦廃れた戦後にも再度販促を行ったという流れ。

この風習の知名度を全国区にしたのはコンビニの影響が大きいようだ。
セブンイレブンがきっかけで恵方巻きを知ったという人が私を含め多いと思うが、
最初に仕掛けたのは実はファミリーマートらしい。

1983年(昭和58年)にファミマが大阪と兵庫で販売を開始した後、1989年(平成元年)に広島の
セブンイレブンが販売を開始したようだ。このセブンイレブンが販売を開始した経緯に
関しては下記の記事が詳しい。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20090121/1022966/?ST=life&P=1

これによると、具体的には広島の中区舟入の店舗で、現在セブンイレブンの執行役員をしている
野田氏が仕掛けたようだ。もちろん広島にそんな風習はないから、恵方巻きの紹介を一人ひとり
に、「恵方巻という風習があるんですけど、ご存じですか? 今年の恵方は~」という感じで
案内をしていったとのこと。

狙いは大成功し、彼が出世して担当エリアが広がると共に恵方巻きの販売地域が拡大し、
1998年に全国展開をはたして今に至るという経緯らしい。

だから、大阪以外の東京などの人は1998年以降に認知した人が多いということになる。
どうりで子供の頃は知らなかったわけだ。


さて、恵方巻きは節分の夜に「その年の恵方」に向かって目を閉じて一言も喋らず
願い事を思い浮かべながら丸かじりするものらしい。

で、この「その年の恵方」ってなんだ?という話になる。これ、調べてみたらわかりにくすぎて
困った(笑)。 「恵方は十干(じっかん)におり4つの方位を巡行します」って言われても
わからないし・・

つまるところ恵方っていうのは西暦の下一桁によって甲(こう)・庚(こう)・丙(へい)・壬(じん)の
4つの方角のうちのどれかに決まるということのようだ。
この甲(こう)・庚(こう)・丙(へい)・壬(じん)っていう方角も曲者で、16方位どころか32方位でも
表せない方角になっている。
上の図のような感じで、
甲(こう):東を向いてちょっと左
庚(こう):西を向いてちょっと左
丙(へい):南を向いてちょっと左
壬(じん):北を向いてちょっと左
という非常に微妙な方角になっている。でもそれぞれ東西南北の4方位に非常に近いので、
基本的に恵方は4方位で覚えてそこからちょっと左を向くというやり方がよいと思う。

十干と西暦下一桁と恵方の大雑把な対応表は下記。

十干ジッカン(じっかん) コウ オツ ヘイ テイ オノレ カラ ジン
西暦セイレキ下一桁シモヒトケタ 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3
大雑把オオザッパ恵方ホウガク ヒガシ 西ニシ ミナミ キタ ミナミ ヒガシ 西ニシ ミナミ キタ ミナミ

甲乙丙(こうおつへい)っておじいちゃんの時代の成績表の数え方だな・・
上の表を元に今年や来年など直近の恵方を算出すると、

2013年(平成25年)の恵方は南(を向いてちょっと左)、
2014年(平成26年)の恵方は東(を向いてちょっと左)、
2015年(平成27年)の恵方は西(を向いてちょっと左)、
2016年(平成28年)の恵方は南(を向いてちょっと左)、
2017年(平成29年)の恵方は北(を向いてちょっと左)、

ということになる。やっとわかってきた(笑)

ネットでも恵方巻きはいろいろ売られているみたい。恵方巻きの経緯を踏まえると
特に本家とか老舗とかはなさげなので太巻きの中で美味しそうなのを選べばよさそう。
楽天 恵方巻き