2013年5月24日金曜日

スマートフォンがクレジットカード決済端末に変わる画期的なサービス「Square」のまとめ

Twitterの共同創業者のジャック・ドーシー氏が始めた決済事業「Square」の日本語版が
2013年5月23日に開始された。いったい何がすごいのか、サービスの利点を簡単にまとめると、

・誰もが持ち歩いているスマホやタブレットに、小さな無料のデバイスを差し込むだけでクレカ決済
可能な端末に早変わりする
・個人の事業者などがものすごく簡単にクレジットカード決済を導入することができるようになる

の2点が特に大きい。例えば、例の良し悪しは置いておいて、今まで絶対できなかったこんなことが
できるようになる。

大学で、知り合いからノートを貸してほしいと頼まれる、または代返をして欲しいと頼まれる。
でもただでそんなことはやりたくないので、あなたは有料ならいいよと言って、Squareの端末を
持っているスマホに刺し、「じゃあクレカ決済で。スマホに金額を入力してから、この端末に自分の
クレカを通して支払いをして。」と言えば、なんと個人間でクレカ決済が出来てしまうことになる。

我ながらひどい例だが、ここまで簡単にクレカ決済を導入できるというのはなんとなくわかったの
ではないだろうか。要はクレカを導入するのに、もうお店である必要すらなくて、家庭教師だろうが
大道芸人だろうが、普段外にいる人ですらクレカ決済導入ができてしまうというのがこのサービス
の最大の利点だ。


▼Squareの導入方法
この決済を導入したいなら方法は簡単。まず、下記「Square」のサイトでアカウントを作る。
https://squareup.com/jp

その後、下記の小さな専用デバイスを手に入れる。これにクレカを通して決済を行う。
 このデバイスはアカウントを作ると無料でもらえる。

これだけ。導入に際して費用は特にかからない。かかる費用は決済ごとに決済額の3.25%、
カードをスワイプせずに、スマホ上でカード番号を入力するタイプの決済だと3.75%になるという
シンプルな費用体系だ。


▼Squareでの決済の流れ
具体的な決済の流れは下記の動画を見ればわかるが動画見るの面倒い人のために画像でも
流れを説明。
https://squareup.com/jp/how-square-works
画面上のあなたのお客が急須とカップを買おうとしている

あなたはスマホでSquareアプリを立ち上げ、販売する商品を選択する(単に金額を入力するでもOK)

Squareリーダーをイヤホンジャックに差し込む

客から受け取ったクレジットカードをスワイプする

ディスプレイ上に客のサインをもらう。レシートはメールで送信ができる
これで決済が完了する。


▼Squareに関する記事
Squareに関する主な記事は下記。
週刊東洋経済2013年1月12日「これが決済の新ルールだ」
ツイッター共同創業者のジャック・ドーシーがこの事業をどう立ち上げたのかが簡単に記載
されている。ぱっと見このサービスは個人事業主などと相性が良さげだが、12年11月に
スターバックスが約7000店舗でこのサービスの導入を発表しており、大手流通との契約も
増えそうとのこと。

東洋経済オンライン「ツイッター創業者、新ビジネスと起業を語る」
ジャック・ドーシーがSquareの起業の経緯を語っている。共同創業者のジム・マッケルビーが
自分の作ったガラス作品を売ろうとしたら、クレジットカード決済が使えないことを理由に
販売機会を逃してしまった経験がこのビジネスを立ち上げたきっかけとのこと。

WIRED「シリコンヴァレーが認めた、次なるジョブズ:ジャック・ドーシー」
事業立ち上げの経緯に関してはこの記事が一番詳しい。ジャック・ドーシーは10代の頃、
現共同経営者のジム・マッケルビーの元でインターンシップをしていたのがジムとの付き合い
のきっかけ。事業立ち上げの直のきっかけは電話でのジムとの会話で、客がクレカしか持って
いなかったがために、2500ドルの作品(吹きガラスで作った蛇口)を売りそこねたという話を
しているときにこの事業が思い浮かんだとのこと。
事業立ち上げで苦労したのは、開発よりもVisaとMasterCardから承認を得ることのほうが
はるかに大変だったらしい。かなりお役所的な業界なので。