ようなので、元ラッセンの絵の優秀な営業マンだった同僚から聞いた話を書いてみようかと。
まず、この手の通称エウリアンと呼ばれる絵画商法を行なっている大手は2社あるらしい。
アールブリアンとアールビバン。
アールブリアン
アールビバン
同僚いわく、アールブリアンのほうが売り方はひどかったらしい。アキバとかで女性を使って
世間知らずの男性を取り込むやり方を行なっていたのはアールブリアンかと。
絵の売り方としては絵そのものの価値を説くのはもちろん、「絵のある生活」をすることで
どんなにいいことが起きるかをイメージさせることが重要とのこと。
絵の価値を説くというのはその絵に関するストーリーを語るということ。高級時計とかでもよく
あるやり方だけど、例えばパネライなら元軍用時計メーカーだった技術を生かして・・みたいな
背景を話すとあのゴツいデザインに対する納得感や価値が付加されるような感じ。
「絵のある生活」というのは、これはジャパネットたかたとかがわかりやすいけど、例えば
デジカメの販売をするときに彼らは、このデジカメは1000万画素で特殊技術の○○が
使われていて・・みたいなスペックを延々と話すのではなくて、このデジカメがあればほら
見てください、お子さんの運動会で一番になっている姿や入学式で桜が舞う中での家族の
写真をこれひとつでぜ~んぶ!・・みたいな、それを持つことでどういう生活が待っているのか
をイメージさせる売り方をすること。
その辺が絵を売る際のポイントだったようだ。ちなみにラッセンそのものに関して言うと、
同僚の彼いわく、金にかなりうるさい人だったらしく、一言二言目にはmoney,moneyと言って
いたようだ。あと絵に関してはデジタル絵なので、コピペをよくしていたとのこと。複数の絵の
中に同じイルカが何体もいるとか。
この仕事をやっていると、やっぱり精神的に疲弊していくみたいで、なぜかというとお客さんが
どんどん自己破産していくから。これらの絵が二束三文なのはみんな知っていることだと
思うが、買う時の値段は数十万とかになるわけで、多くの人はローンで買うことになる。
「絵のある生活」の良さを説いて絵を買わせるので、一度買った人にまた何度も他の絵を
買わせるのが常套手段なので、絵を買った人のローンの額はどんどん増えていき、ついには
自己破産をしてしまうという構造になっているようだ。
まぁ美術なんて食べられない技術が大半の中で、ビジネスにしたというのはある意味
すごいが、こんな話を聞かされると、この人の絵が好きだったとしても、せいぜいパズルや
ポストカードくらいにしておくのが良さげな感じ。
斎藤 環 北澤 憲昭 暮沢 剛巳 土屋 誠一 河原 啓子 加島 卓 櫻井 拓 石岡 良治 原田 裕規 大野 左紀子 千葉 雅也 大山 エンリコイサム 上田 和彦 星野 太 中ザワ ヒデキ
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