サンクスで2013年7月25日の1日限定で発売をした「窯出しプレミアムプリン」、どんだけ自信が
あるんだと思って、通常品の「窯出しとろけるプリン」と一緒に食べてみた。結論としては
残念ながら、わざわざ230円払って食べる価値はなかった。
通常の「窯出しプレミアムプリン」はこれ。120円。店のPOPによると人気があるらしい。
まぁ味は普通。というか、プリンって普通に結構おいしい食べ物なので、明らかにうまいと
思わせるのが難しい食べ物なのだと思う。
そしてこちらが1日限定発売の「窯出しプレミアムプリン」。230円。
ちょっと写真を取っていないのだが、通常品の「窯出しプレミアムプリン」と比較すると、
色も味も濃くなっている。ただ、先程もちょっと書いたとおり、プリン自体、元々結構おいしい
食べ物なので、明らかにずば抜けておいしいと思わせるのが難しい食べ物なのだと思う。
残念ながらもう一度食べたいと思わせるだけの差分を生み出せなかったのがこの商品の
失敗だと思う。
ローソンのプレミアムロールケーキは、生地と、特にあの生クリームが、素人でもわかる
レベルで既存品と明らかな差分があったし、セブンイレブンのクイニーアマンもしかり、
明らかなる差分があった。でもこのプリンはプリンソムリエが見分けられるレベルの差分だ。
それではヒット商品にはならない。
ではプリン系で明らかなる差分を生み出すことは無理なのか?私は可能だとは思っている。
コンビニで開発できるかどうかは別として。それはクレームブリュレを作ることだ。
プリン系スイーツの中で、クレームブリュレのクオリティはずば抜けている。
極めて濃厚なプリン生地の上に、バーナーで焼き色をつけたカリッカリのカラメルのあま~い
焦げ目は、食べた者に至福のひとときをもたらす。
おいしいクレームブリュレは大体似たような味なので、まぁどこかで食べてみれば味が
わかると思うけど、渋谷で食べたことがあるところだと「ヤッファ オーガニックカフェ」の
クレームブリュレはおいしいと思う。
ただこれ、店で出すことはできても、コンビニで商品として出せるかというと、かなり難しい
のではないかと思う。というのはこれ、先ほど書いたとおり、客に出す直前に表面をバーナーで
焼いて、カリカリのカラメルを作るんだけど、このカリカリのカラメルこそがクレームブリュレ
の生命線だからだ。
この作業をごまかすとどうなるか?一つ事例を紹介すると、日経新聞のビュッフェランキングで
1位を取った、恵比寿にあるウェスティンホテル東京の「ザ・テラス」での話。
ランチを楽しめるホテルビュッフェ 何でもランキング
「ザ・テラス」に関しては数あるビュッフェの中でもずば抜けていると思う。品数が食べきれない
くらいあるし、シェフが切り分けてくれるローストビーフやら、肉系がやたら充実していて
どれもおいしい。取るべくして1位を取っている最高品質のビュッフェだと思う。
ただ、ここで食べたクレームブリュレだけは残念なことに他の店に劣っていた。
それはビュッフェという性質上仕方がないことではあるのだが、作りおきをしなければならない
ため、直前にバーナーで焼くという正規の手段を取らずに、プリンの表面に硬い飴の層を
置くという、言ってしまえば手抜きのクレームブリュレになっていた。だからおいしくない。
ここに関しては事情はわかるが非常に残念だった。まぁ何が言いたいかというと、
トップレベルのビュッフェでさえ、事情により手抜きをするととたんに美味しくなくなってしまう
クレームブリュレをコンビニが作るとしたら、相当ハードルが高いだろうという話。
でもかなりクオリティが高いクレームブリュレをコンビニで食べられるなら、300円でも買うかも。
あー、たしか、たしか、ちょっと記憶に自信がないが、ハーゲンダッツが前に出してた
クレームブリュレは、あのカラメルの焦げた甘さをかなりうまく再現していた気がする。
期間限定で以前売っていたこれ。そう考えるとやり方によっては不可能ではないのかも。