2015年5月26日火曜日

初めて明治座で五月花形歌舞伎を観た感想。ラストに大爆笑www

母の日には毎年演劇を一緒に観に行くことが多いのだが、今年は茶の間でよく話題に上がる
ことが多かったので歌舞伎を観に行くことにした。母子どもども初めての歌舞伎だ。

半沢直樹などを観ていて、やっぱり歌舞伎の人は演技がうまいねぇ、なんて話を度々して
いたのだけど、まさか探していたタイミングで大和田常務の人とオカマの金融庁検査官の
人が共演しているとは!ちょうどいいじゃないか!

ということで、さすがに一番良い一等席は1万円超えで初心者には高すぎるので、なんとか次の
7500円の二等席がわずかにある平日の回を探して観に行くことになった。

ちなみに大和田常務の人、香川照之さんは、歌舞伎の名前では市川中車(ちゅうしゃ)、
オカマの黒崎の人は芸名と同じ市川愛之助で出演している。


さてさて、二等席以下の手頃な値段のチケットは、1ヶ月前でもすぐなくなってしまって、
チケットを取るのがとても大変なのだけど(詳細は下記で書いた)、
初心者から見た歌舞伎の問題点は席の料金が高過ぎることだと思う
実際に劇場に行ったらその理由がよくわかった。劇場はかなり狭いのですよ。
ちょっと画像を。
この2つの画像でなんとなく劇場の広さをイメージしてもらえるだろうか?
両方共同じ位置から舞台側と客席側を撮っている。どの席から見ても、演者の顔がはっきり
見える距離の席なんですよ。私の記憶が正しければ、東京宝塚劇場や四季劇場よりも
明らかに狭い。つまり、どの席もいい席。こりゃ一等席以下の手頃な席をあまり用意できない
のもわかるなぁとは行ってみてわかった。


演目に関しては、なんと昼の部と夜の部で異なるようだ。それにちょっと驚いた。
私が観た夜の部に関しては、最初の短編があんまと泥棒という演目で、めくらのあんまが
金を盗ろうと自宅に入られた泥棒をだまくらかして、逆に金を巻き上げてしまう話。

その次の三幕に及ぶ長編が、鯉つかみ(こいつかみ)という、琵琶湖で鯉の化け物と
男が戦う話。あんまと泥棒は市川中車氏と市川猿之助氏がメイン。
鯉つかみは片岡愛之助氏がメイン。


最初のあんまと泥棒に関しては、初めて歌舞伎に触れる人でも話の流れがよくわかり、
とっつきやすいなという感想。もしかしたら、我々のような初心者の人に配慮して、
この演目を最初に持ってきたのかなぁとも思った。めくらのあんまを演じる市川中車氏は、
はまり役だなぁと思いながら観ていた。この似ても焼いても食えない感じの演技がね(笑)。
どこかの常務を思い出す。

その次の鯉つかみはねぇ、一幕を観ているときは、言葉がわかりずらくて、話の流れが
全く見えないのには困った。一幕が終わったときにこれヤバイ、と思って速攻で
イアホンガイドを借りに行ったのは間違いなく正解だった。

歌舞伎を観るなら、イアホンガイドは絶対に借りたほうがいいと思う。絶対に借りたほうが
いいと思う。700円で借りられるので、そこはケチらないほうが絶対にいいと思う。

さて、二幕目からは話の流れがわかるようになったのだけど、かいつまんで説明をすると、
清水寺にお供を連れて散策に来た姫君が、成り上がりの人に絡まれて、それを助けた男の
人に恋をしてしまうという話。結局その男の人も、本物と、鯉が化けた姿の人の二人がいて、
最終的には本物が鯉と琵琶湖で対峙するという流れだったかと。途中かなり省いたけど。

面白いなと思ったのが、歌舞伎って独特の様式があって、例えば姫君が恋わずらいに
陥り、病気になっている状態は、紫のハチマキを髪に掛けることで表現するとか、
初心者からすると全く意味がわからないんだけど、そういう独特の約束事がいろいろと
あるのが面白いなぁと思った。こういうのもイアホンガイドがあれば全部説明してくれるので、
イアホンガイドはホントあったほうがいいと思う。

そんなこんなで初めて歌舞伎の舞台を観ていたわけだけど、最後のアレはわたし的にツボで
大爆笑だった。まさかの水芸wwww。いや、よく見たらパンフレットに書いてあるんだけど、
そんなもの読んじゃいないわけで、舞台に琵琶湖に見立てたでっかい水槽を用意して、
男と鯉が戦うという体で、客席に向かってこれでもかというほど水を撒き散らすとかwwww。

あれはよかった!歌舞伎は伝統芸能であるとともに大衆芸能でもあるというのを改めて
思い起こさせる良い舞台だなぁと。これだけ水浸しにしたら、そりゃ昼の演目じゃできないわな。

愛之助さんもすごかった。花道のところでの宙吊りでは、ちゃんと客先全部の方を向いて、
サービス精神旺盛だなと感じたし、水芸のところもねww全力でwww客席にwww水を
飛ばしてたね。

ということで、初めての歌舞伎は大満足の舞台だった。


そうそう、休憩時間は、今回は3回あったんだけど、30~40分の大きいのは2回で、
どっちかで食事をする人が多い。弁当を食べる人もいるし、食堂で食べる人もいる。

今回は折角なので食堂で食べてみた。食堂の様子。旅館やホテルの食堂みたいな感じ。

食事はこんな感じ。3200円の一番高いのを選んだ。旅行の食事みたいにいろいろ
あって満足。毎回旬のものを使っているようだ。今回はタケノコ料理が多かった。


ついでに明治座の外観と内装も。外観はぱっと見ビル、普通のビル。

1階は絨毯とシャンデリアがあって結構きらびやかな感じ。

2階は喫茶店がある。今回は寄らなかった。開演前もそんなに人はいなかった印象。

3階は劇場の1階席があるところ。ここはロビーにいろいろなお店があって、店員がおみやげを
精力的に販売している。イアホンガイドもここで借りられる。

その上の4階は私が今回観た2階席のあるところ。お店はなくて、食堂のある階。

その上に3階席があって、さらにその上に、おそらくイアホンガイドの人とか、関係者が
もろもろ準備、モニタリングを行う場所があるみたいだけど、そっちは行ってないから
よくわからない。


ということで、まとめとして、独特の演技のお約束事があったり、言い回しが今の日本語
じゃないのでわかりにくかったりはするのだけど、イアホンガイドがあれば、十分楽しめると
思う。なくても楽しめるものもあるけど、あったほうが絶対にいいというのが結論。

チケットぴあで「歌舞伎」を検索