2016年3月3日木曜日

親戚の葬儀を見て感じた葬儀の準備で必要なものをまとめてみる

親戚の葬儀に参加をした。まだまだ自身の親は健在なのであるが、何かあった時のために、
葬儀で何が必要なのかを、予め把握しておくことは、意味のあることだと考えたので、
記憶がはっきりしている今のうちに、葬儀の内容をまとめておこうと思う。

私自身が気にしているのは、あまりコストを掛けずに、例えば家族葬でやろうと考えたり
した場合に、自分が必要だと思うもの、必要だと思わないものをはっきり把握しておかないと、
葬儀屋と話す際に、いらないものを付けられたり、料金的なトラブルにあったりすることを
恐れている、ということである。


まず、今回親戚の葬儀に関しては質素なタイプの一般葬であった。
親類が20名程度、喪主や亡くなられた方の親しい友人等が30名程度の50名程度の
お葬式である。

もろもろご遺族の意向で、参列者に対する食事の提供はなしであったが、
その他に関しては、大きめのお寺の葬儀場を使って、お通夜、告別式を2日に掛けて
行うという形式である。以上を踏まえて、亡くなってから、火葬を済ませるまでの流れを
記載していき、必要なものを洗い出してみようと思う。


▼自宅以外で亡くなった場合の通夜までの流れ
まずは自宅など、ご遺体を安置できるところに車で運び、通夜まで安置しなければならない。
したがって、
・搬送車(ご遺体を横にしたまま運べる車)
・棺(一旦後でもよいかも)
・ドライアイス
・防水シーツ
・ご遺体安置用布団
・ご遺体用衣装

などが必要になりそう。ここでのポイントとして、都内で葬儀をする場合、基本的に
ドライアイスは1日じゃ足りない。全然足りない。なぜかというと、火葬場が空かないので、
それまで通夜と告別式を待つ必要があるからである。これは今回に限らず、何度か
経験している。今回は7日近く待った。よくネットで調べていると、葬儀屋の定額プランで、
ドライアイス1日分とか書いていたりするが、少なくとも都内ではそれじゃ足りないと思う。
定額の業者よりも、明朗会計で、状況の変化に柔軟に対応してもらえる業者を選んだ方が
よさげだというのが今回の一件で感じたことである。

上記に加えて、今回一般葬なのもあって、刀みたいなものも付けていたようである。
これは、葬儀の慣習としてあるようで、ご遺体に迫る邪気を払うとか、そんな感じの
理由だったと思うが、これは人によっては不要なものかと思うので、一応そういうのも
あるという記載。


▼通夜までに必要な手配
・葬儀業者を決める
・葬儀場所を決める
・お坊さんを決める
・参列予定者の人数を確定させる
・料理の手配
・会葬御礼品の手配
・火葬場までのご遺体の搬送車の手配
・火葬場までのマイクロバスの手配
・通夜の日程、場所などを参列予定者に伝える(FAXなど)

ちょっと漏れがあるかもしれないが、今回参加した葬儀から逆算すると、この辺が
必要になりそう。通夜で必要な物は下記。
・葬儀場
・祭壇(+お花)
・写真
・棺
・ろうそく、線香、お経の道具一式など
・参列者の記名簿
・会葬御礼品
・料理

ここでポイントだと感じた部分をいくつか。まず、祭壇に関しては、花を使った祭壇だと
無駄がない印象。祭壇自体は豪華じゃなくても、お花があると見栄えがいいのと、
告別式後にご遺体とお別れをする際に、祭壇のお花を棺に入れるということができるので、
無駄がない。

もう一つは、今回は諸般の事情があって、料理がなかったのだが、これは家族以外を
呼ぶ場合はあったほうがベターだと思う。なぜかというと、その席を設けることで、
故人を弔う場を作ることができるからである。

今回、ご遺族の悲しみが大きすぎて、そういう機会を作れなかったのであるが、
火葬場での待ち時間、待合室でお茶を飲みながら、故人の話をしている歓談の場を見て、
今回のような例外的なケースを除いては、家族以外を呼ぶ場合はあったほうがいいなと
思った次第。

あと、ここが家族葬と一般葬で大きく分かれそうなところでもある。
今回のように一般葬なら、人数を絞っても、交友関係にもよるが50名とかになったり
するので、葬儀場を使うことになるが、完全に2親等の家族だけでやるなら、自宅を使って、
狭い部屋でやることも可能になるだろう。ただ、その場合、せめて葬儀には参加したかった
という故人の親しい友人や、いとこ等にも説明が必要になるので、そこをうまくやる必要が
出てくる。


▼告別式に必要なもの
・通夜の設備と同じ(祭壇や棺など)
・搬送車
・マイクロバス
・骨壷

基本的には通夜と告別式、必要な物は大体同じなのだが、火葬場があるので、そこに
必要なものが加わってくる。ご遺体を火葬場に運ぶのに必要な搬送車の他、親族を
火葬場に連れて行くマイクロバスが必要になる。

また、火葬場でご遺体を焼いた後、骨を入れる骨壷も必要になる。


ということで、今回親戚の葬儀を経験して、必要な物を洗い出してみたが、
本当に家族だけでやる家族葬なのか、親戚や親しい友人までは呼ぶ形でやるのかで、
葬儀の費用は結構変わってきそうな印象がある。食事や会葬御礼品等、手配するものが
変わるからである。

あと、葬儀の規模によっては、葬儀屋なしでもできなくはなさそうな感じはする。
というのは、結局葬儀屋というのは、各所に手配をする人だからだ。
搬送車の手配、マイクロバスの手配、食事の手配、祭壇の手配など。
ただ、これらをぬかりなくやり切るのは、かなり厳しいだろう。特に故人を抱えたご遺族
としては。だから、信頼できる葬儀屋は事前に把握しておいたほうがよさ気。


火葬場の空き状況など、いろいろ想定と異なることは起きがちな性質のものだと
思うので、追加料金一切不要の定額での葬儀紹介業者とかは避けたほうがよいのでは
なかろうか?なぜかというと、このやり方でやる業者は2種類になるはずで、
融通が効かないプランで葬儀の満足度を下げる業者か、料金のバッファをかなり取って、
想定外のことが起きなければ安く済むはずなのに、不当に高い料金でやっている業者か
どちらかのパターンになるからである。

もう一つは、これが葬儀業者のやっかいなところなのだが、値段を安く済ませたいなら、
大手を避けなければならないということ。葬儀業者というのは、つまり手配師なので、
誰でも参入することが可能なのであるが、大手になるほど、広告宣伝のために
葬儀会館を抱えたり、広告宣伝に多額の費用を投じたりして、管理費用が多く掛かる
ことになる。つまりその分を料金に上乗せする必要があるので、上場企業などは
業績の説明で株主に対して「付加価値」という言葉を使ったりしているが、つまりは
高いプランに顧客を誘導するということである。

以上の理由で、管理コストが低い中小業者の中で、定額料金ではなく、オプションに
融通が効く、明朗会計の儲け主義じゃない葬儀業者を探す必要があるのだが、
つまり、地域に根ざした優良業者を探すしかないということである。

スーパーのイオンやヨーカドー、コンビニのセブンイレブンやローソンのような、
全国一律の解が存在しないというのは、難易度が高いなと思う。

検索をざっと掛けても、上位には検索エンジン対策にいくら掛けているのか
よくわからないような業者ばかりが出てくるからね。地道に「葬儀+地域名」とかやって、
検索結果の下位まで丁寧に見た上で、電話を何社にも掛けていくしかないということだろう。